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2005/04/18: "努さんの職場"
雪が締まったこの時期、橇を使って木を運搬できるために、山に入るとチェーンソーの音があちこちから聞こえてきます。
茸のホダ木を切っている音です。 吉太郎さんも樹齢100年前後のブナを切り倒していました。 努さんは気持ちよく開けた風景の中でチェーンソーの目立てをしていました。 うらやましくなるような職場です。
大井沢では木は切り倒すために存在しているかのようです。 村の人たちはいとも簡単に、何の迷いも無くあっさりと大木を切り倒します。 もちろん、利用するために切っているのですが、部外者から見ればひどく勿体ないように感じたりします。
この頃、自分が持っていた<東北>に対する認識が少し変わったように思い始めています。
少なくとも、東北南部の太平洋側の地域には東北らしさがほとんど無いような気がします。 稲作に頼ることができず、狩猟生活を主体にして来た地域にこそ東北の原風景が有るよう思えて仕方がありません。
大井沢に住み、山の動物や魚、樹木、山菜、茸などを利用して生活している人たちを見ていると、私が育った東北南部の太平洋側とはかなり異なった雰囲気を感じます。 この<雰囲気>は、<文化>と言ってもいいのかも知れません。