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2007/04/02: "季節を金で買う"

DSC09156 (183k image)
季節は金を払わなくても万人共通にやって来るもの。 金持ちには早く春が来て、貧乏人には遅く来ると言うこともありません。
それでも、季節を待ちきれない人たちはお金で季節を先取りしようとするようです。

大井沢でも、雪が消えたところではフキノトウが見られるようになりましたが、コゴミやタラノメ、ギョウジャニンニクなどは5月の山菜です。
先日、寒河江市のスーパーでハウス栽培らしい山菜が透明の小さなプラスチックパックで売られていました。
フキノトウ5個250円、コゴミ5本200円、ギョウジャニンニク3本500円・・・タラノメもコシアブラもあったような気がします。 1個50円のフキノトウを買う人はどんな人たちなのか色々想像してみたり、5本のコゴミじゃ一口分も無いんじゃないか、ギョウジャニンニクが3本じゃ酒の肴にもならないなあ、などと思いながら見てきました。
よく「旬を食う。」と言います。 旬とは四季折々に盛りとなって最も美味しい時期の食材を指すようです。
それなのに、異様に高い金を払って季節外れの食材を食おうという魂胆はどこにあるんだろう。 多分、味や香りはどうでもいいから季節を先取りして楽しもうということなんでしょうけど、初鰹で雪見酒なんてのはどうも嬉しくないなあ。

山菜を採りに行けない人が買って食べるということはあるんだろうけど、その場合の山菜は自然の野山で採取された天然のもののはずです。 ビニールハウスのなかで石油ストーブに温められて育った促成栽培のフキノトウでもタラノメでもないはずです。
以前に、正月向けに出荷する温室栽培のサクランボがテレビのニュースになっていました。 1kgで3万円とか5万円とかいう値段で取引されるんだそうです。 これも多分、「金で季節を買える」人たち向けのものなんだろうけど、このサクランボには何かとても浅薄でゆがんだものを感じます。
それに栽培農家が「今年は灯油の値段が高くて・・・。」などと愚痴っているのを見ると、こんなにも地球に優しくない果物が存在し、しかも無神経にそれを食うヤツが居るなんて許せない、と腹立たしくさえなります。(正直のところ、もしもどなたかが私にこのサクランボを贈ってくれたら、私は拒否しないでしょうけどね。 で、このサクランボから山形の6月を思い起こして季節を感じることができるかと言ったら、それも無理でしょう。 単に「珍しい」だけですね。)

もはや「初物」という言葉には意味が無くなっているに違いありません。
初物には、待っていた季節がやっと来たことを喜ぶ目出度い気持ちが込められていたような気がします。
胡瓜、茄子、トマトなどにはもう「初物」が無くなっています。 アスパラガスでさえも国産のものが冬でも出回っています。ミカンという果物の本当の季節が分からなくなっています。
ビニールをかぶせ、灯油を焚き、電灯を点けて日照時間を勘違いさせ、それで無理やり花を咲かせ、実を付けさせるなんてことは農業技術の進歩でも何でもなくて、むしろ退廃です。
そんなことを言いながらも今日も胡瓜を食って、クール宅急便を喜んでいます。
ま、私にはスローライフやスローフードは無理なんで、せめてロハス辺りで誤魔化して置くことにします。 

返答: コメント5通

10数年前のオランダはまさしく「旬」のものしか食べることができませんでした。 日本では一年中食べられるイチゴが春しか買えなくて驚いたものでした。
クリスマスのケーキにイチゴを飾りたくて、あちこちのスーパーマーケットを探し歩いたものです。 (結局どこにもありませんでしたが・・・)
ところが、今は真冬でもイチゴが買え、真夏にみかんが買えるようになってしまいました。 「旬」がなくなってしまったのでしょね。 しかし、相変わらず5月のホワイトアスパラガスとニシンだけは、オランダ中で売り出しの日が決まっていて、その日は大騒ぎです。 ホワイトアスパラガスにいたっては、売り終わりの日まで決まっています。 ケチ(倹約家?)のオランダ人もこのニシンとアスパラガスにはケチなことはいわず、大盤振る舞いをします。 もうすぐその季節です。 是非一度「旬」のニシンとアスパラガスを召し上がりにいらしてください。

Tsukasa さんからの 2007/04/03 04:01 PM JST のコメント

Tsukasaさんが生まれる前の話ですが、日本でも30年ほど前まではショートケーキにイチゴではなくてマスカットが乗る時期がありました。
ちょうどその時期に、どうしてもイチゴを撮影しなければならなくなって千疋屋を始め東京中の主な果物屋を駆け回ってイチゴ探しをしたことがあります。 12月だったと記憶しています。
イチゴなんて温室栽培で一年中あるものだと思い込んでいたもので、ひどい目にあってしまいました。
ところで、ホワイトアスパラガスとニシンの大盤振る舞いってのがどんなものか、興味ありますねえ。 でも、私はアスパラガス3本、ニシン1匹で十分です。
子供の頃、私の実家では缶詰用のアスパラガスをかなり大規模に栽培していて、5月の出荷時期には規格ハズレのホワイトアスパラガスを毎日のように、しかも山ほど食べなければなりませんでした。 ホワイトアスパラガスと竹輪と筍の和風煮物なんて思い出しただけでも気分が悪くなります。 時には人参とコンニャクも混じっていたような気がします。

Yaginuma さんからの 2007/04/03 06:57 PM JST のコメント

> Tsukasaさんが生まれる前の話ですが
↑やっぱり、ここは笑うところでしょうか?
(いや、もちろん、笑ったんですけど……)

ひぐち さんからの 2007/04/04 01:49 PM JST のコメント

え?
Tsukasaさんて30前だとばかり思ってたんですけど・・・。
なんせ、オランダにお住まいの方なものですから。

Yaginuma さんからの 2007/04/04 02:42 PM JST のコメント

ひぐちさん、Yaginumaさんのコメントの中に笑う箇所は全く含まれておりません。 Yaginumaさん、私はここオランダでは、30前はちょっと無理ですが、30台で、充分、全く、何の問題もなく通っております!!!!! と力説するところが、ちょっと怪しいと思われそうですね。 ま、老けた私ではなく、昔の若々しく(?) 美しい(?) 私を想像しながら、私のコメントをお読みくださいませ。
ところで、オランダ人の大盤振る舞いというのは、普段はケチなくせに、アスパラガスのことになると、最高級品をおしげもなく買っていきます。 (色、形、太さによって、3A、2A、A、B、C、その他、と6段階に別れています。 その他というのは、スープなどにする折れたくずアスパラガスです。 3A は子供の手首ほどもある太さで、真っ白、まっすぐなものですが、C クラスの3倍の値段がします。オランダ人は3A アスパラガスを2キロも3キロも買っていきます。)

Tsukasa さんからの 2007/04/06 05:02 AM JST のコメント